「咳をしすぎて肋骨が折れた」と言うと
だいたい「え?!そんなことあるの?ちょw弱すぎww」みたいな反応をもらいます。
私自身、「ちょ?!折れてんの?」という気持ちだったので、知らない方も多いかなーということで、骨折の経緯を書いておきたいと思います。
この記事に書いてあること
- 咳が2週間以上続くと、疲労骨折の可能性アリ!
- 「骨折」と判明するまで長くかかって苦しかったよ
- 肋骨骨折の治療は自然治癒が基本
- 安静が大事
- ムリすると再度折れることもあるよ
- コルセットを着けると痛みがマシに。
同じように折れちゃった方、まだ折れてないけど心配な方のお役に立てたら嬉しいです。
咳が続いて夜も眠れない・・・そんな方は「夜の咳が楽になる、家でできる8つのケア」も参考にしていただけるとちょっと楽になれるかも。
もくじ
長引く咳、そして胸に走る激痛
2017年の5月、咳が止まらなくなりました。
始まりは、娘からうつった風邪。
熱や鼻水などの諸症状はすぐに治まりましたが、咳だけは続いていました。
息苦しくて眠ることもままならず、咳のしすぎで胸周りが筋肉痛のように痛むほど。
咳き込んで話もできないような状態が続いていました。
個人クリニックに通っていたものの一向によくならず、3週間ほどたったある日・・・
咳き込んだ拍子に、胸に強い痛みが走ったのです。
マンガだったら「ピキーンッ」などと背景に書かれそうな感じ。大ゴマです。
そこから、咳どころか呼吸ひとつさえ痛みに耐えなければいけませんでした。
特に最初の数日は常に冷や汗をかいているような状態でした。
寝ても起きても呼吸に合わせて痛みが走ります。
そかし、そのときはまさか骨折しているなんて思いもしませんでした。
咳のしすぎでどこかのスジを痛めたのかな・・・?などと考えていたわけです。
総合病院で咳の原因が判明
かかりつけに胸の痛みを伝えたところ、総合病院へ行くことになりました。
咳が主な症状なので、呼吸器内科へ。
症状から「肺炎かも?」とレントゲンや血液検査をしましたが、異常はありません。
胸の痛みは咳のしすぎからくるものだろうから、まずは咳を解消しましょう、ということになりました。
そもそもの咳は風邪がはじまりでしたが、血液検査でいろいろなアレルギー(ハウスダスト、ヒノキ、スギ、イネ、ダニなど)が発覚。
「風邪で弱ったところにアレルギーの反応が出て、咳が続いてしまっている」
「咳で体力が回復せずアレルギー反応に負けて咳が出て、のループ状態」
という診断でした。
そのため、まずは薬で咳を抑えて、体力を回復させることに。
胸の痛みも、咳が治まって体が回復すれば改善するでしょう、ということでした。
咳は減ったものの、胸の痛みは続く
今までよりかなり強いお薬で咳をねじ伏せ、やっと少し眠れるようになってきました。
しかし、胸の痛み自体は一時より和らいだものの解消はされず、相変わらず呼吸ひとつにも痛みがともなっていました。
なにをしても痛みが付きまとうので、体力の回復より精神力の消耗がひどかったです。
当時、3歳になった娘のイヤイヤが激しい時期ということもあり、正直もうボロボロでした。
咳も完全にはなくならず、お薬をもらい、いろんな検査をし、その結果を聞き、と何度も総合病院に通いました。
予約しているのに診察まで2~3時間待つこともあって、かなり辛かったですね。
なかなか痛みの原因も分からず「なにか大きい病気では・・・」という不安もありました。
やっと原因が判明、肋骨折れてた!
咳が出始めて2ヶ月ほど、胸が痛み始めて1ヶ月を過ぎたころ、CTの結果が出ました。
画像鑑定の先生から「肋骨が折れてます」との報告。
まさかの。レントゲン撮ったじゃん!異常なかったんじゃないの?!と驚きました。
どうやら、肋骨はレントゲンに写りにくいというか、肺と重なるので見にくいらしいです。
くわえて、私の骨折は「疲労骨折」というもので、ぽっきり折れる「完全骨折」と違ってレントゲンで分かりにくいそうです。
そして、折れたとき(ピキーンッのとき)から1ヶ月以上経っていたので「すでに勝手にくっつきかけている状態」ということでした。
疲労骨折とは
骨の同じ部分に繰り返し力が加わることでヒビが入ったり、それがだんだん深くなって骨が砕けてしまう骨折。「不完全骨折」のひとつ。
肋骨骨折の治療は「安静」が大事
その後、呼吸器内科から整形外科に移りましたが、肋骨の骨折ってできる事があまりないんですよね。
大きい骨折ならまた別なのでしょうが、私の場合もう直りかけなのでなおさら・・・
「痛みはだんだん薄れて、あと1ヶ月もすれば直るでしょう」という診断でした。
先生の「安静にしてくださいね~」という言葉に、
「イヤイヤ大爆発の3歳と暮らして安静なんてまずムリですが善処します」と苦笑い・・・
先生も「そうですよね、何も出来なくてごめんね」と。
とはいえ、結果が分かって安心しました。
内心、なにか悪い病気なんじゃないか?私は娘と夫を残して死ぬの?!なんて不安になっていたので、
ただの骨折じゃーん!直りかけてんじゃーん!というのは精神的に大きな回復になりました。
治りかけに再度骨折
相変わらず咳も続いてはいましたが、薬のおかげで徐々に治まってきていました。
痛みも「あと1ヶ月もすれば治まる」と分かれば耐えられました。
そんなある日。
大きく咳き込んだときにまた、ピキーンッが来ました。
翌日には痛みで上体をまっすぐに起こせないほど・・・
「たぶんまた折れた・・・」と思いつつ、とりあえず近所の整形外科に駆け込み(はいずり)ました。
今までの事情を説明してレントゲンを撮ってもらうと、
砕けた骨でモヤモヤしていたところに、今度はまっすぐの線が入っていました。
「くっつきかけのもろいところが折れちゃったね」とのこと。
そこの先生いわく、長引く咳で肋骨が折れるのは珍しくはない、と。
だいたい2週間以上咳が続くと、折れる可能性があるみたいです。
ちなみに、こういう細かいダメージが蓄積して折れるのを「疲労骨折」と言うそうな。
その日はあまりに痛むうえ、娘がいて安静にもできないということで、なにやらお高いコルセットを買って帰りました。
コルセットはしっかり巻くとずいぶん楽でした。
私は痛みで上体をまっすぐにするのが苦しかったのですが、
先生いわく「なるべく姿勢よくしているほうが楽になる、ちゃんと治る」とのことでした。
とはいえ無理せず、安静に。
その後、2ヶ月ほどで全快
2度目のピキーンッから約2ヶ月で、やっと痛みがなくなりました。
そのころには咳もなくなって、ようやく本来の私に戻れたと感じました。
5月から8月半ばくらいまで・・・思いもよらない病院通いでなかなか大変な夏でしたね。
しかしこうして話のタネになっているので、まぁいい思い出かな?(二度と味わいたくはないです)
体は大事!
- 咳が2週間以上続くと、疲労骨折する可能性あり。
- 肺に異常がなく、胸部に痛みがある場合は骨折かも!
- 肋骨骨折は安静第一。
- コルセットが有効。病院で正しい巻き方を指導してもらうと良し。
- 痛み止めの湿布もあるけど、かぶれやすいです。
まず何より、体の不調があったらすぐに病院にいきましょう。
私は最初の風邪のときに、娘だけ病院にかかって、自分は市販薬で対応したんです。
そもそも、そこから間違いだったと思います。
大人になると、多少の不調は「まぁ疲れてるんだろう」なんてごまかしてしまうことが多いです。
特に子供がいると「これくらいで休めない」「アレもコレもしなきゃ」なんてムリしてしまうこともありますよね。
でもそのちょっとのムリが、私のように、「毎週数時間の病院通い」「検査費用で数万円」「一日中ひたすら痛みに精神を削られる」といった本当のムリになってしまうわけです。
そうなっては、自分はもちろん子供や家庭にも負担がかかってしまいます。
だからどうか、最初の「あれ?調子悪いな~」のところで、自分を大事にしてください!